未来予測
地球はおよそ一日で一回転します。
一日でおよそ360度になります。
占星術はここで恐るべき発想をします。
この360度を、360年に対応させてしまうのです。
360年間生きる人などいないので、普通は90年前後を考慮すれば十分。
90年は90度。
90度は約6時間くらいとなります。
生まれてから6時間後までの地球の自転運動が、およそ90年の一生の間に起こる大きなイベントを示していることになります。
もちろん、事はそう簡単ではありません。
過去にも様々な人が微妙な数値の調整に取り組みました。
トレミー、カルダン、ナイボット、プラシーダス、ケプラーなどです。
細かい使い方、設定の仕方は置いておいて、数値をみますと、
トレミーは1度を1年
カルダンは1度を1.0135135年
ナイボットは1度を1.01456164年
プラシーダスは・・・。
ここで他の占術に目を向けてみますと、やはり似たような設定をしています。
例えば四柱推命。この四柱推命の大運では120年が設定されています。
この120を10年ごとに分類したり、あるいは5年ごと、また流派によっては年数の設定を可変的に変化させたりもします。
120年というとインド占星術のヴィムショッタリー・ダシャーも120年です。
どこまでのことがあらかじめ決まっているのか。
昔から議論され続けてきた宿命論の問題です。
私は、今のところ、ある程度の運命のスケジュールはあっても、それは変化する幅をもったもので、その幅の中で、自由意志を持って改運することができるのではと思っています。
完全な宿命論だと、占い的な開運、改運方法も、その運命のスケジュールに組み込まれていたものであり、開運したという実感も体験も、すべて既に決定されていたものということになります。
また、すべては意志の力で変わる、人生に決まっていることなんて何も無いという立場だと、もちろん開運などはあり得ることで自由に好きなように生きることができます。
しかし、そうなると生年月日から人生のスケジュールを予測する技法は、すべて成り立たなくなります。
結局のところ、私には本当のところはわかりません。難しいですねえ。
隈本健一
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